84 2002.04.13-14 ★★ 西穂高岳 2,909M ★★
2002年4月13日(土)〜14日(日) 雨のち雪のち曇りのち晴れ

西穂高岳 山行報告書 2002年4月13日(土)〜14日(日)
天候:13日(土) 雨のち雪のち曇り、風強。 14日(日) 曇りのち晴れ、
時々強風。
人数:4人(善樹さん&裕美さん、セッちゃん&西さんR)

交通:川越市自宅 7:45 善樹夫妻到着。8:00出発。
   川越IC〜藤岡JC〜更埴JC〜松本IC(11:00)。
   R158〜安房峠道路(有料)〜R471〜栃尾〜新穂高温泉。
   帰りは、逆コース。藤岡JC〜川越IC間に渋滞有り(17:30着)


12:30 新穂高温泉の無料駐車場にゆっくりした到着。 少し離れたバスセンターのレストランで昼食をとる。 久し振りの「天ぷらソバ」。他のメンバーはというと以下の通り。
セッちゃん:月見うどん。 裕美さん:天ぷらうどん。 善樹さん:月見ソバ。
この見事なまでの似て非なる取り合わせは如何に?! このような4人でのパーティに不安はないのでしょうか? それとも絶妙のバランス、均整の取れたパーティとなるのか?

雨が降る中、駐車場に戻り準備を始める。 今回は小屋泊となった。 持参したテント他一式は、車にデポしザックを詰め替える。 相当軽くはなった(筈の)ザックを担いでロープウェイ乗り場へ急ぐ。  遅めのロープウェイに拘わらず一般観光客が団体で乗り込んできた。 荷物検査に引っかかりCHECK!善樹さん約9キロ、OK!
西さん、エェーッ!ゲッ、13キロ! 「お客さん300円頂きます!」

ロープウェイの乗り換えを済ませ西穂高口に到着。 標高2,156Mです。 さぁ、気合いを入れて西穂山荘までの約1時間弱の登りです。 樹林帯の中を多少のアップダウンに喘ぎながら、汗を一杯かいた。 漸く西穂山荘に到着。 善樹さん夫妻は、あまりのあっけなさに呆然。 宿泊の手続きを済ませ、食堂で休憩したいところを、大勢の客で空きのないテーブルを、恨めしく見詰めながら本館に向かう。 本館の1階ホールは、夏場受付となる場所で、談話スペースと図書室、受付の横に乾燥室がある。 雨と雪に濡れた雨具や手袋、スパッツ、靴などを乾燥室のハンガーや靴箱に納めた。 汗でビッショリのウェアや下着もホールのストーブ前で乾かしたり、着替えて暖を摂った。 夕食の18:00には、まだまだ時間があるので、ストーブ前でゆっくりと休んだ。

夕食後、食事の済んだテーブルで話が弾んだ。 気になる天候も何とか回復模様。 翌日は、慌てずにゆっくり出発する事にする。 予定は、6:00の朝食後6:30出発とし、5:00起床予定とした。 消灯前に部屋に戻り、早々と就寝した。

翌日、5:00に起床はしたものの天気は、生憎の曇り空。 風も少々強めであった。 6:30出発を少々ゆっくり目に修正。 準備もゆっくり行いながら、他の部屋を見ると、もう出発しているパーティが、二つ程はあった様だ。
朝食をユックリとり、出発の準備を始めた。 不要な物は小屋にデポし、最小限必要な物だけを持参する様にした。
アイゼン、ピッケル、ハーネス、シュウリンゲ2本(1M,2M)、カラビナ4個、エイト環、9Mザイル50M、サングラス等の装備と行動食、お茶、水等です。 オーバー手袋、目だし帽等も持参。

7:00少し前に漸く出発する。 独標迄は、急で広い雪原をひたすら登るのだが、風の強い時は、結構辛い。 ここの風は、遮る物が無い稜線に沿って登るため、地吹雪をまともに受ける事になる。 今日風は、強かった。
長い登りに先行する他パーティの二人が見えるが、強風の為か先の一人が回れ右して下りてきた。 少し遅れていた一人は、立ち止まり、善樹+裕美パーティが来るのを待って、その後に一緒に登りだした。 独標手前は、急峻な岩と雪のミックスで最初の難所。

8:08 独標:2,700M。まずまずのペースで到着。
頂上では先行していたパーティも、先に進むか思案中の様子だった。 一人の若いお兄さんが、上から戻ってきて頂上にいた仲間に「ヒャー、怖かった!」と、言っていた。
夏にも来ていない全くの始めて人は、恐怖を感じるに余りある山容で、確かに危険である。
天候は、不明ではあるが、回復の兆しは見える為、アンザイレンし2組のパーティを組んで、先ずはピラミッドピークを目指し、出発する。

ピラミッドピークの手前で、幾つも重なるピークの間に西穂山頂が見えた。 人影も確認出来た。 「よし、大丈夫!今日は、行ける!」
8:53 ピラミッドピークで小休止し、西穂山頂の人影、目指す人影に勇気を貰って、慎重に歩を進める。
西穂山頂直下に、4〜50Mはある雪の斜面があり、嫌らしい。
先行する善樹パーティは、あくまでも慎重にステップを切りながら登ってゆく。
私は、様子を伺っていたが、何とか雪面はしっかりしていそうで突進してみた。 後のせっちゃんは、「ア〜ァ、あんな事して、迷惑ね」と、付いてこない。 途中でピッケルを雪面に食い込ませ下を振り向き、登ってくるのを待った。
ご免なさいね、裕美さん。 そして、善樹さん。 最後に迷惑掛けちゃいました。

9:52 何はともあれ、無事に山頂到着。 4人だけで独占した空間。 雲は、高く走っていたが風も弱まり、周囲の山の展望は、最高に良かった。 富士山までは見えなかったが、周囲の山々は、クッキリと映えていた。 お互いの成功を喜び、労を労った。 記念撮影を済ませ、小休止。 名残惜しさはあったが、下りも気の抜けないルート。 本当の成功を祝うのは、小屋に無事着いてからと、早めに下山を開始した。

10:00 下りを先行した私は、善樹さん達が慎重に且つ丁寧に作っていたステップ跡を潰しながらの下降となった。 善樹さん達も同様に下降するものと振り返ったら、登り同様に慎重且つ丁寧にステップを切りながら、下降していた。 またまた、「シマッタな、先に行って貰えば良かったか?」と反省。 難所をクリアーした善樹さん達は、休憩ポイントで追い付き、先に出発した。 先に独標に辿り着いた善樹さん達は、あとは難所らしい難所もない為、充実した面持ちで我々を待っていてくれた。 11:20 下山時の独標に到着。

注意西穂山頂の手前の4〜50Mの急斜面の雪面も結構嫌らしい。 しかし、独標でもピラミッドピークでも無い間のピークで一カ所、相当に嫌らしい斜面がある。 
其処だけは、必ず後ろ向きになり登下降が必要である。 (ホンの10M程度だが、セッちゃん下降時は足場の良い処でシッカリ確保し、安全圏に入った後、私も後ろ向きに下降を開始した。 昨年のガイドツアー時もハプニング発生箇所)


12:15 西穂山荘着。
独標からの下りは、直下が急な岩と雪のミックスのやや難所だけで、あとは、広い雪原をひたすら下るのみとなる。 風が強いと手強くなるが、今日は、陽も差してきそうに明るくなり快適だった。 西穂山荘に着くとビールとラーメンを所望し、皆で乾杯した。
「おめでとう! 有り難う御座いました! お疲れ様でした!」

13:10 西穂山荘出発。
小屋のスタッフに予めロープウェイの運行状況を確認したが、今日は、風も強くないので当分大丈夫との事だった。 でも、長居をしても仕方がない為、14:00のロープウェイに間に合う様に小屋を出発する。

13:50 西穂口着。
善樹さんは、直ぐに下りるのが名残惜しそうで、「直ぐ、下りるのは勿体ないね! 少し、休憩しようよ!」と、云っていた。
でも、どうせ休憩するなら麓でしようと云う事で下りちゃいました。

14:20 新穂高温泉駅着。
善樹さんと裕美さんは、お風呂セットを持参していた。
セッちゃんと私は、直ぐ帰ろうと思い持ってこなかった。
帰り支度を急ごうと無料温泉は、入らずに車を走らせた。
「ご免なさいね! 裕美さん、善樹さん。」
「次回からは、必ずお風呂セットを持参する様にします!」
「無理な行動は、行いません!」
「だから、これからも一緒に行ってくださいね! お願い!」

2002.04.25 西さん記録す(反省!)