唐松岳(2,696.4M)・不帰ノ瞼・白馬三山:白馬岳

最近は、岩トレなどには行っても、縦走から離れていた。
久し振り(甲斐駒ピストンから約二ヶ月)に白馬方面に出掛けようと話が出た。
かねてからの課題で残っていた「唐松岳と不帰ノ剣」を辿る事になった。
計画では、一日目、前夜泊(白馬村)後に、八方池山荘までゴンドラ・リフトを利用して唐松岳を経て、不帰ノ剣〜を踏破し、天狗山荘泊。
二日目は、山荘から白馬三山を経て、想い出深い白馬大池と栂池自然園を辿るコースであった。
「なんと欲張りな計画だろう」と思いながら、ワクワクするので困ってしまう。
唐松岳には、2004年4月に積雪期登攀に挑戦した。
生憎の曇り空で丸山ケルンまで到達しながら、ホワイトアウトと時間切れで撤退した。
今回は、雪も無いので出来れば不帰ノ剣〜不帰キレットを辿りたい。
そして宿泊する登山者の少なそうな天狗小屋での宿泊が楽しみだ。
また、1993年8月に白馬大池で2泊(テント泊)し、白馬岳登頂した想い出深いコースを辿る。

・8/19(土) 晴れ ゴンドラ〜リフトと乗り継いで終点の八方池山荘前に着いた。
一般観光客も沢山訪れて居て、売店なども盛況を呈していた。
冬しか来たことの無い我等は、少々面食らってしまった。
コースは、比較的楽な巻き道コースと、雪山のときと同じ稜線コースに分かれている。
第二ケルンのWCは、雪に埋もれることも無く快適そうであった。

第三ケルンでは、見下ろす八方池と、その先に見える不帰ノ剣〜白馬三山のパノラマが素晴らしい。
第三ケルンから先は、殆どが巻き道となり木陰になるが、雪山の時とは少々異なるようだ。
丸山ケルンには、巻きながらヒョッコリ稜線に飛び出すが、雪山ではまっすぐケルンに延びる稜線を登攀することになる。
丸山ケルンから先は、未知のルートであったが、雪山を想像しながら辿った。
唐松小屋付近のコース取りが稜線沿いは、険しく、又、トラバースは雪崩れそうで雪山時のコース取りが難しそうだった。
唐松山荘は、目の前が開けた広い庭のある快適そうな山荘だった。
多くの登山者は、此処で宿泊するか、後立山縦走で五竜小屋を目指す。
我々は、唐松岳〜不帰ノ剣〜不帰キレットと辿るので先を急いだ。
※ガスっている時は、小屋の分岐で方向を間違えそうになる。実際に五竜に向かって行こうとしてしまった。
唐松岳山頂には沢山の登山者が休憩し展望を楽しんでいた。
我々も腹ごしらえを行い小休止し、11:00には出発した。
後続するパーティは、居ない様子であった。
白馬方面からのパーティは、山頂休憩時に2パーティ到着した。
急な下りを慎重に辿りコルからの登りで振り返ると唐松岳がデンとカッコイイ。
不帰V峰から先が、痩せ尾根や鎖場が出てきた。

コラム
不帰ノ剣手前の回りこむ辺りから、急に樹木が目立ち始め鬱蒼としたルートとなる。この状況は、
不帰キレット辺りまで続き疲れた身体に心理的な圧迫を強いられる。乾いた岩稜を辿るわけでは
なく、なんとなく湿っぽい感じで好きになれない。却って天狗の大下りは、カラッとしていて登り返し
はきついものの、清々しさが感じられた。ピークから天狗の頭までは、ダラダラとした登りで少々
くたびれる。ガスが沸きやすいコースで、全体を見渡すことも殆ど出来ず、物足りなさを感じる。
雪渓の多く残るこのコースの宿命かもしれない。

・天狗山荘は、この時期も残雪が残っていて、豊富な雪解け水に恵まれている。
汗をかいた顔を雪解け水で洗うと冷たくて気持ちよい。
受付を済ませて生ビールで喉を潤す、ホントに美味かった。
今日はいつもより多めの宿泊客と言っていたが、2段になったカイコ棚の下側で8人スペースを二人で使えた。
上側は、未使用のままだった。
2段になった区画は、9つほどあったが何処もそんな状況のようだった。

・8/20(日) 晴れ 二日目、早めに目が覚めて5時過ぎの日の出をユックリと楽しめた。
少ない客なので食事も、身支度などもスムーズにでき、予定より早く出発できた。
天狗山荘から白馬方向に向かう人は少なく4人組の1パーティ位だった。
白馬鑓ケ岳の登りは、きついが山頂での展望は申し分の無いものだった。 

白馬・八方尾根オフィシャルサイト
http://www.hakuba-happo.or.jp/

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